QUAD ESL-57 研究 その十

フィルムを張り替えるに当たって、どの厚みのフィルムを貼るのか、結構悩んでいます。
色々な厚みのものを試すという手もあるのですが、それは将来の課題とします。 そもそも、私のレストアは、音質が変わるような改造は意図していませんので、まずはオリジナル尊重で、12μm を貼ることにしました。

最初に古いフィルムを剥がします。
ユニットのフレームに貼られたフイルムを剥がす、正確に言うと、フィルムと接着剤を剥がすのですが、これが、接着剤の種類とか経年の状況とかによって手間と手法が大きく異なります。 端から綺麗に簡単にめくれるものから、電動の彫刻刀で神経を遣いながら剥がしていくしかないものまで、多種多様です。 最も多いのは、ゴム系の接着剤が劣化してボロボロになっているケースで、これですと、スクレパーと彫刻刀で削るように剥がし、溶剤でクリーニングしていく方法で済み、比較的簡単です。

今回のものは、少しづつですが、接着剤とフィルムを同時に、めくるように剥がせそうです。

これは、めくっていく途中で斜めに切れた部分です。 けっこう綺麗に剥がれて、左側にエポキシ(?)の基材が出ています。 高圧配電は、やはりカーボンの導電塗料だと思います。 カーボンと思しき黒い表面をこすってみると、写真でも判るとおり、下から銀色が現れました。 



フィルムを貼っている接着剤の種類ですが、少し弾性を保っていて、ゴム系のようです。 しかし、63系に使われているゴム系のものは経年でポロボロと崩れますので、それとは違うものだと思います。 この個体がオリジナルな状態なのかレストアを受けているのかが判りませんが、何となくオリジナルの感じです。 だとすると、63より古い57の方が劣化の少ない接着剤という、変なことに。

念のために書いておきます。 写真上部の黒い部分に導電性はありません。 ここはユニット内側ですので、この黒い色はただの塗色です。 とはいっても何らかの意味はあるのだと思いますが・・・ 言うまでもなく、信号電極は外側です。

と、ここで、手間のかかる次の問題が・・・・
「その八」の最後の写真と同じものですが、ユニットの内側は次のようになっています。  基盤の四周には幅の広いものが、中には幅の狭いものが、計六枚貼られています。 



この枠の板が何とも始末が悪い。 二枚貼り合わされて一枚にされたものが基盤に貼られている上に、使われている接着剤が、何故か粘度を保っていて、ベタベタ。
、



作業手順としては、全ての枠板を外し、接着剤を削り取って洗浄し、個々の枠板を一枚に貼り合わせ、しかる後に基盤に貼る、というものです。 



ここまででかなり疲れています。


ここで復習
低域ユニットを剥がして、順番に並べると次のとおりです。 信号電極は、上側のユニットの面で見えるとおり、外側の銀色の面です。



 フーーーッ  疲れた・・・・けど続く・・・・

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